発達障害児の特徴が活きるプログラミング学習【療育支援】

文科省の発表では、児童の6.5%が発達障害の可能性があるとしています。30人のクラスだとすると、2名はいることになります。1学年4クラスあれば1学年で8名いることに。

今多くの方が「発達障害」に悩み、生きづらさを感じておられます。しかし、そこに救世主が現れました。それがこのIT社会です。2000年代のように「サービス業」がほとんどだった社会では、コミュ力や対応力が求められ、発達障害の特徴を持つ方には難しい仕事でした。しかしIT社会は在宅でも技術ひとつで、億万長者になることすらできる社会です。

今回は発達障害児にプログラミング学習が適している理由をあらゆる角度からみていきます。

発達障害児の特徴が活きるプログラミング学習【療育支援】

今社会に求められる人間はどのような人間でしょう。なんでもそつなくこなす人か何かのスペシャリストか。現代では後者のスペシャリストが求められる時代になりました。それはそつなくこなすレベルであれば、誰でも動画やマニュアルを見ながらできるから。情報化社会によりハードルが下がったため、それではお金はもらえない。だから、そこを超えたスキルが必要になった。だからスペシャリストが求められるのです。

増え続ける発達障害 通級通学者は10年で2倍以上に!

文科省が発表しているこちらの統計をご覧ください。

少し前のデータにはなりますが、いかがでしょうか。通級(いわゆる発達障害児が通うクラス)に通う子は、10年で倍以上に膨れ上がっています。子どもの絶対数は減少しているのに、通級に通う子は2倍以上ですから、普通の2倍よりもインパクトがあります。

疑問に思いませんか?本当に10年で発達障害児が増えたのでしょうか?きっと違いますよね。「発達障害」という言葉が広がり、不安や違和感を覚えた親御さんが病院に連れていき発達障害と診断されるケースが増えた。こういうことでしょう。

今も昔もその特徴をもった人は同数いたはずです。そのためまず私が伝えたいのは、お子様がもし発達障害という特徴を持っていたとしても、何も諦めたりする必要はないですよってことです。今は多様な生き方ができる時代です。その特徴と能力を活かせる場所を一緒に見つけていきましょう!

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プログラミングが発達障害児におすすめな理由

いま話題のプログラミング学習ですが、何故プログラミングが必要なのかイメージできない方はこちらの記事をご覧ください。

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ここからは、発達障害児によくある特徴とプログラミングを照らし合わせながらお勧めの理由を確認していきます。

落ち着きがない×プログラミング

ADHD(多動性)の診断を受けた方は、お子様の落ち着きのなさに悩まれていることでしょう。学校でも座っていられないときくと、他の子に迷惑をかけてしまうなら通級に通わせようかと本当に悩まれていると思います。

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この特徴をプログラミングと掛け合わせをしてみましょう。

ひとつ質問ですが、お子さんが落ち着きがないのは四六時中ずーーーーっとですか?もしかしたら「ゲームをしている時は凄く集中している」ということはありませんか?落ち着きがないといわれる子でも、特定のことをしているときは、ものすごく集中力を発揮することがあります。

そこに当てはまりやすいのが、ゲームです。アニメもそうかもしれません。もしこのような特性が見受けられるようであれば、プログラミング学習は本当にお勧めです!私も何千人の子供たちを指導してきましたが「ゲーム好き=プログラミング好き」にほぼ確実になります。そしてその集中力は驚くほどで、保護者の皆様も驚かれています。

まさか、自分の子供が2時間ずっと集中していられるなんて。

その姿を見ている私たちからすればお子様は「発達障害児」ではなく、ただのプログラミング好きの子供です。そうなるとこちらは当然、発達障害児として接するのではなく普通の子として接します。このレッテルは貼らないということが、子供の自尊心や自己肯定感を高めるうえで非常に大切です。

空気が読めない×プログラミング

いわゆるKYというものです。しかしこの空気を読むって日本人にとっては美徳して捉えられているだけで、世界に目を向ければ大した問題ではありません。

日本人は古くから「言わずもがな」や「阿吽の呼吸」といった形で、自己主張をしなくても「気づく」文化を美徳としてきました。それはそれで日本人らしく素敵だとは思います。

ただその結果「日本人は自己主張が出来ない」と言われるのではないでしょうか。海外に行くとそのことを痛感します。日本人は後ろでどうしようかな、ともじもじ。その一方お隣韓国の方々は、どんどん突き進み、自己主張をして前にいく。これはアメリカでも同じ。アメリカは障碍者に優しい国です。というか障がい者を当たり前のように受け入れる国。しかし、手伝って!と声を上げない障がい者に手を貸す人はいません。これは冷たいのではなく、自己主張しないってことは困ってないから大丈夫ね。というだけです。自己主張した場合は、障碍者優遇を物凄くしてくれる。

たしかに小学校に通っているときに、友達のことを考えず言葉を発するとトラブルに発展してしまう。それはそうでしょう。しかし、だからと言ってその能力が少し弱いだけで、子供の自己肯定感まで下げてしまっては、自信を無くし、消極的になり、引きこもっていくだけです。それは間違っています!

IT化が進んでいる現代では、直接会わなくても、画面を通じて人と会うことが多くなりました。これだけでも空気を読めない子からしたら気が楽になる部分があるでしょう。画面越しでは通常より空気は読みにくい。さらに、もっといえば面と向かうことすらなく、メールで要件を伝え合うというのが主にもなっています。電話やビデオ通話だと手間というかわずらわしさがあるが、メールは気軽。メールであれば空気を読む読まないよりも、必要なことを漏らさず書いているか、わかりやすい文章かが大切。

プログラマーと言われる方々の中にも、いろいろな役割がありますが、コードを書く役割の人は、自分の技術とメール文章だけで充分ビジネスが成り立ちます。営業部分はそれが得意な人間がやればよいだけですから。

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時間を守れない・遅れる×プログラミング

発達障害の特徴の一つに、こだわりの強さがあります。そのため、結果的にその後の予定や約束、時間を守れないということに繋がります。このこだわりの強さはいけないことではありませんから、そこは大切にしていきましょう。

コロナが世界で流行ったことで、仕事の仕方は大きく変わりました。

テレワーク(自宅での業務)を推奨する会社も多くなりましたし、在宅で個人で働こうという方も増えました。当然その場合も、仕事の納期などはあります。しかし、○時までにというよりも、〇日までにのほうが遥かに守れる可能性はありますよね。1日前に期限を設定すればよいだけです。しかし、その日のうちの〇時までとなると、他のことに集中をしてしまっていると守れない可能性が高くなる。

そういった意味でも、やりやすくなりました。当然出社という概念がなくなったので、遅刻の心配もいりません。

その在宅業務をする際に、絶対的に必要なものは「パソコンスキル」です。プログラミングやワードやエクセル、またZOOMなどその時の流行りのソフトウェアをパパっと触れるかどうか。このあたりの総合的なスキルが必要不可欠となります。

逆を言えば、パソコンスキルさえあれば、在宅ワークという形が実現可能だということ。中でもこの先を見据えたときに、プログラミングほど可能性のあるものはありません。プログラミングを抜群の集中力で極めていければ、ひとつのアプリを数千万で販売する。ひとつのWEBサイトを数百万で販売するということは冗談ではなく、本当に可能です。

発達障害児にとってプログラミングは生きる術となる!

いかがだったでしょうか?発達障害という特徴を持っていること、それは決してマイナスではありません。マイナスに感じやすいのは、小学校や中学校という学校に行っている間だけです。

大人になると感じたことがあるはずです。学生時代のあの悩みって「井の中の蛙」感がすごいあるなって。それは大人になったらほとんどどうでもいい悩みだったんだーって。

そのためこの期間に自己肯定感を下げて、人生に失望させぬようにすることがもっとも大切です。平均値を外れているからというちっぽけな理由で、お子様の人生を悪い方向にもっていくのは絶対にしたくありませんよね。

プログラミングの学習方法に関しては、独学でもできますし、療育サポートをしている会社がプログラミング学習を提供している場合もあります。最初は独学だと難しいと思うので、興味を持たせるという段階においては外部のサービスを利用されると良いでしょう。そうすれば、その時間お母様としても少しは肩の力を抜くことができると思います。

発達障害という特徴は悪ではない。歴史をふりかえり天才と言われた人の多くは、発達障害だろうといわれています。

トーマス・エジソン、モーツアルト、アンデルセンなどなど。

その才能をいかんなく発揮するときに、必ず役立つのがプログラミング。子育てのヒントになれば幸いです。

外部リンク
発達障害児支援の人気資格|児童発達支援士公式サイト