塾長が教える!発達障害児(自閉症・ADHD・学習障害)の特徴

発達障害児(自閉スペクトラム症・ADHD・学習障害)と診断された子供、もしくはグレーゾーンと言われる子供たちは近年増加傾向にあると言われています。そしてそれに伴い、私の勤める習い事教室にも発達障害児と診断されたんですが、、、という方が多くなりました。数百名以上の子供たちと触れ合ってきて見えてきた発達障害児への適切なアプローチ方法を紹介します。

発達障害児ごとに対応を変えるべき?!

まずそもそもですが、発達障害と言ってもかなり種類がありますし子供によってその特徴のでかたも千差万別です。そのため「発達障害児にはこう対応すべき!」と一言で済ませることは絶対に出来ません。しかし逆に私はこうも思っています。

「発達障害児であろうがなかろうが、対応法は千差万別である」

大人の私たちもそうです。「綺麗だね」と言われて嬉しい人もいれば、あまりそういう言葉を乱発していると「嫌味に感じる」という方もいらっしゃいます。そのため、どう対応すべきなのかと言う事の正解は無いと言ってもいいでしょう。

しかしその中で大切なことは、たくさんの対応方法や成功パターンを知り、その中から目の前の子供にハマるものを試して見つけていくと言う事です。トライ&エラーの繰り返しでしょう。しかしそれでOKなんです。初めから完璧を求めすぎないように気を付けて下さい!

そして最も大切なことは「正しく理解」をすることです。対処法というのは薬のようなもので、一時的には効果がありますが効果が薄れることが発生します。その時に根本を理解していなければいたちごっことなります。そうではなく、発達障害のことを正しく理解をする。まずはここが一番大切です。理解が出来れば対応策はおのずと見えてくるものです。理解が出来ていないから何をすればいいか分からない。ここを忘れずに行きましょう!焦らずひとつひとつです☆

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それぞれの発達障害の特徴を理解し対応を考える!

自閉スペクトラム症(アスペルガー)

まず自閉スペクトラム症の特徴を持つ子の対応から考えてみましょう。自閉スペクトラム症の特徴として挙げられるものは以下のものがあります。

  • 人とのコミュニケーションにおいて、苦手さや困難さがある
  • こだわりの強さがある
  • 感覚の偏りや過敏な傾向がある

こまごました特徴は他にもありますが、代表的なものは上記の通りです。自閉スペクトラム症の子は空気を読んだり、気持ちを察するという事が苦手だと言われています。その結果、友達間でのトラブルなどに合いやすく発達障害児特有の二次障害に繋がる可能性が高いと言われています。二次障害というのは、いじめ、不登校、うつ病、引きこもりなどのことを言います。実は発達障害児の大きな問題は、特性そのものというよりもその特性によってもたらせる二次障害なのです。ですから、ここを防ぐためにどうしたらいいのかと考えることが重要です。

話を戻します。自閉スペクトラム症の子供たちは上記のような特徴があるため、以下のような心がけが必要です。

  • 目を合わせるために凝視しすぎない(子供は目を合わせるのがつらいです)
  • 突発的なひどい言葉をうのみにしない(場の空気に合わせるのが苦手)
  • 偏食傾向になるが無理やり矯正しない(最低限の栄養確保は意識する事)
  • 大きな音や複数の音が混ざる環境を控える(聴覚過敏で疲れます)
  • アロマなど強いにおいが出るものは控える(嗅覚過敏で気分が悪くなることも)
  • 愛情表現のためだからといってスキンシップを取りすぎない(圧覚過敏の子もいます)
  • 派手な色より落ち着いた色合いのものを選ぶ(視覚過敏で目が疲れ頭が痛くなる)

上記はほんの一例ではありますが、自閉スペクトラム症の特性を踏まえたうえでの対応方法となります。とにかく上記3つの特性を理解したうえで「こういうこともあり得るから控えてみよう」と試してみて子供の反応を見てみる。これを繰り返すほかありません。その中でお子様にあった対応方法を見つけていきましょう。

外部リンク
発達障害児支援の人気資格|児童発達支援士公式サイト

ADHD(注意欠如・多動症)

では次にADHDの子供の特徴を確認してみましょう。

  • 多動症
  • 不注意
  • 衝動性

大きく言うとこの3つになりますが、もう少し具体的な例に置き換えてみます。

  • 手足を絶えず動かしている
  • じっと座っていることが出来ない
  • 時間を守れない
  • 期日を守れない
  • 忘れ物が多い
  • 物を失くすことが多い
  • 突如として切れることがある
  • 衝動買いすることがある

このようなものです。ADHDの子供は「元気な子供」「わんぱくな子供」と周りからみられることが多いため、出先で何か他者に失礼があった場合などは保護者は嫌な思いをすることが非常に多いです。私の聞いた例を紹介します。

大きなショッピングモールのフードコートでADHDの息子が突如走り始め、大人とぶつかりその方が持っていた食事がひっくり返ってしまいました。この時、私は(保護者)その方に謝罪をしてお金もお渡したのですが、その方の怒りは収まらず長々と説教をされてしまいました。その内容にもう本当にメンタルがぼろぼろになってしまいました。

「あんたは子供さんはひとりか!?たったひとりの子供もまともに育てられないなんて親として失格じゃないか?私たちが子育てをしていた時は4人も5人もいるのが当たり前だったが、この子のようなひどい子は一人もいなかった。まったく情けない話だ」

このように言われてしまいました。当然否がこちらにあるのはわかっています。でもやっぱりつらかったです。ADHDの我が子は周りから見たら障害とは見えないので、私がつらい思いをすることが本当に多くて。。。。

マナカルに通う小学3年生の保護者T様

発達障害児の場合は見た目にわからない障害であることが多いため、この方のような事例が数多くあるんです。保護者としては本当につらいですよね。

ADHDの子供に対する対応方法としては、上記の特徴を踏まえたうえで、対策をうつのが得策です。例えば忘れ物が多いのは「ワーキングメモリ」の機能がうまく働かないからだといわれていますワーキングメモリというのは脳内で情報の一時保存をするような機能で、この機能がうまく働かないADHDの子は「宿題をしないさい」と言われた後に「片付けをしなさい」と言われても、前に言われた「宿題をしなさい」と言う事をすっかり忘れてしまうのです。これは脳の特性からなることで、怠慢ではありませんこのような特性を理解したうえで、紙に書いて渡すなり対策を打つことが求められると言えるでしょう。

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学習障害(LD)

次に学習障害(LD)の子の特徴と対応方法について確認をしていきます。まずはLDの定義を確認しておきましょう。

LD はSpecifi c Learning Disorder の後ろふたつの頭文字をとったもので、日本語では「限局性学習症」となります。それを学習障害と呼んでいます。学習障害の定義としては、

「全般的な知的発達に遅れはないが、聴く・話す・読む・書く・計算する、または推論する能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す状態」

児童発達支援士の資格より引用

つまり、知的障害とは全く異なるわけです。知的な発達は性情だが、特定の能力だけ著しい困難がある場合に限り学習障害(LD)と診断されると言う事ですね。ちなみにどの程度のレベルから著しい困難に該当するかというと、2つの目安があります。1つは同学年の子の平均値との比較です。もう1つはその子自身の他の要素とのバランスで決まるようです。

この基準が正しいのかどうかは何とも表現が難しいところです。幼少期は脳の発育にかなりの差があるので、同学年の子と比較をするというのはちょっと・・・と思います。

学習障害の中に「ディスレキシア」という障害があります。これは読み書き障害ともいわれる障害です。

「通常の教育を受け、十分な知能を持ち、社会文化的な機会を与えられても生ずる、読み書きの学習上の困難という形で表現される一つの障害である」

児童発達支援士の資格より引用

これが読み書き障害の定義となります。この読み書き障害を持つ子供への対応として効果的だとよく言われるのが、「筆」を使う事だと言われています。なぜかというと読み書き障害を持つ子は文字を文字として認識していないためです。その代わりロゴのような一つのデザインとして認識していると言います。文字として認識するのか、デザインとして認識するのかによって脳の使う場所が異なるのです。筆を使うことで「トメ」「ハネ」「ハライ」などを多用するため、デザインとして認識でき記憶にとどめやすいと言います。

これはあくまでも一例ですが、読み書き障害を抱えながら、有名な書道家になった方が実は多いのです。

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【まとめ】塾長が教える!発達障害児(自閉症・ADHD・学習障害)の特徴

いかがでしたでしょうか。特徴の方に重きを置いてしまった点がありますが、私は冒頭でも述べた通り個別の対応法を列挙することが大切だとは思いません。まずは障害の特徴を正確に理解する事。実は理解をすれば、対応方法は誰でも思いつきます。特徴を理解していないから「何をしてあげればいいの?」と悩むわけです。

そのため、まずは理解をしましょう。そうすればきっと答えは見えてきますし、見えてこなかったとしてもお子様としては「理解してくれている」「理解しようとしてくれている」それだけでも十分にプラスになるでしょう。子供の自己肯定感を高めるのは、他でもない保護者の皆様方。そして教育者の皆様方です。この記事がどなたかの役に立てば幸いです。