子育てや発達障害に悩んだらこの絵本「ぼく、わたしのトリセツ」

今回は発達障害児の保護者にお勧めの絵本のご紹介です。この記事は当サイトに届いた案件についてのご紹介となります。案件と書きましたが費用は一切頂いておりません。絵本の献本をして頂き、私もとても良い絵本だなと感じ紹介をさせて頂いております。費用を頂いていないことからも率直な意見や感想を書かせていただきたいと思います!

絵本「ぼく、わたしのトリセツ」

この絵本は、学校の先生をされている著者のまつしたじゅんじさんが、実体験をもとに「怒り」を「笑い」に変えるエピソードやアイデアが、子供目線で書かれています。

下記はAmazonで掲載されている紹介文です。

自分が悪いことをしたのに素直に「ごめんなさい」を言えない子が登場します。「ちゃんと謝りなさい!」と怒鳴ってしまうと、子どもは心を閉ざしてしまいます。怒鳴る方も、余計にイライラが大きくなっていきます。でも、「ごめんなさ」まで言ってあげて、最後の「い」だけを言うように促すと、子どもは笑顔で「い」と言います。次は、「ごめんな」まで言ってあげると、「さい」と続きを言うようになります。次は、「ごめん」まで言ってあげると、「なさい」と続きを言うようになります。だんだん、「ごめんなさい」を言えるようになっていきます。

怒ってばかりいた大人、怒られてばかりいた子ども、どちらも笑顔になる本です。怒ってばかりいた相手を、可愛らしく思える本です。学校現場だけでなく、保育や育児、人材育成に関わる方にも、是非、手にとっていただきたい絵本です。

基本データ

  • 著者:まつした じゅんじ
  • プロフィール:小学校教諭。
    2003年、奈良教育大学の小学校員養成課程美術専攻を卒業。
    関西の小劇場を中心に10年間、演劇活動をする。
    アンガーマネジメントの資格(ファシリテーター・キッズインストラクター)を取得。
    第4回全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞を受賞。
    日本最古の神社である大神神社の第17回短歌祭で、最優秀賞の額田王賞を受賞。
    プレゼンテーションアワード2020で、優秀賞を受賞。
    第69回読売教育賞で、優秀賞を受賞。
  • 絵:kanoaki
  • 出版:アメージング出版
  • ページ数:68ページ
  • 発売日:2020/12/24

外部リンク
まつした じゅんじさん関連サイト

目次紹介

発達障害や体罰などの問題を背景に、子供と学校の先生との楽しいやり取りが描かれています。

  1. すぐ拗ねる子
  2. 拗ねたら長い子
  3. 喧嘩っ早い子
  4. 自分勝手な子
  5. 素直に謝れない子
  6. 仲直りが苦手な子
  7. 手遊びが多い子
  8. 下品なことを言う子
  9. 反抗的な子
  10. 友達にちょっかいをたくさんかける子

関連リンク

「ぼく、わたしのトリセツ」はAmazonにて購入可能です。下記はAmazon販売ページへのリンクとなります。

外部リンク
「ぼく、わたしのトリセツ」販売ページ|Amazon

本を読んだ感想&口コミ

私の感想

この本は保護者に向けられた作りになっているので、子供に読み聞かせる類のものではないのかなと思いました。といっても、表現が面白かったり、絵もかわいらしいタッチなので子供も興味を示す部分も沢山あり、読み聞かせにも使う事は出来るでしょう。

発達障害児に限らず子育てをしていると「イライラ」することも沢山あると思います。そんな時にこの絵本で紹介されているユーモアたっぷりな声掛けをすると、そんなイライラも吹き飛んでしまうかもしれません。あまりたくさん紹介するとネタバレになるので、一つだけ紹介しますね。

おれは、大きなこえでどなられるのがいやです。

コラ!と、どなりたいきもちはわかります。

そんなときは、間に「ア」を入れて、

「コアラ!」と どなってください。

おたがい、ハッピーになりますよ。

(ぼく、わたしのトリセツより引用)

面白いですよね。確かに「コアラ!!!」と怒鳴ったら、怒りは消えていきそうですし、その後子供と楽しく話しながら行動改善が自然とできそうです。怒りと言う感情は、怒りの言葉をつかうことで更に助長されていきます。悲しみと言う感情も、悲しみの言葉をつかうことで更に助長されます。つまり、言葉によって感情はいかようにもコントロールできるのです。それをうまく利用したアンガーマネジメントのひとつがこの「コアラ!!」でしょう。

ただ読んで「可愛い」「楽しい」というだけの本ではなく、人間の心理をうまくついた方法論が紹介されているので私もとても勉強になりました。

読みやすくページ数も少ないので、気軽に読める点も良い点ですね。子育てに疲れた時、イライラが溜まってきている時、子供をかわいいと思えなくなってしまっている時にペラペラとめくると、気持ちが楽になるかもしれません。私がこのサイトでお勧めしている「児童発達支援士」「発達障害児支援士」などの資格は、体系的に学ぶには非常に優れていますが、気軽に・・・と言うものではないと思うので、そういった役割をこの絵本は担えるのではないかと思います。

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Amazonに掲載されている口コミ

下記はAmazonでのカスタマーレビューです。70件の評価がついていて4.8の評価はとても高いですね。

では次に、実際に書かれていた口コミを紹介します。

ぼく、わたしのトリセツ 口コミ

★★★★★ ユーモアにあふれた1冊
教員です。
教員なら一度は子どもにいったことがある注意や叱責。
注意される子どもも言われ慣れているから、全然効かない。
きっと家庭でも同じことをいわれているだろう。
この絵本に書かれている言葉はユーモアの塊!
この言葉なら子どもにも伝わる。注意ではなくユーモア。勉強になった。
こんな楽しい対応にあふれているクラスはきっとみんな優しくなると思う。
親としてもぜひ読んでおきたい。子ども理解に役立つ1冊。
いろんなシリーズが読みたいです。


★★★★★ 教室で読むと大笑い!
特別支援学級の担任です。始業式に教室で読みました。
この本には、いろんな子が出てきます。これって、○〇君かなとか言いながら、みんなで笑いながら聞いていました。こういう時どうするのっていうことを書いてくれているので、これからはこうするといいね!とか、先生もこういうねとか言ったり、絵本のようにまねをしたりと、終始和やかな雰囲気で聞いてくれました。
笑いはイラっとしたことや怒りを鎮めます。子どもたちもこんな風に楽しく考えるように、また面白い楽しい大人でいるための方法を伝えてくれる素敵な本です。学校でたくさんの先生方に教室で読んでもらえるように次の日から進めました。子どもたちの笑顔が増えますように!


★★★★★ 全学級の学級文庫に!
そして学校図書館に!
子どもの思い、教師の対応、ユーモアたっぷりに書かれていますが、現場の先生が書かれているということもあり、とてもリアリティかあります。
みんな大人も子どもも優しくなりそうです。
子育て中の方にもオススメです。

★5つの評価では、このような口コミが目立ちました。全体を見て感じたのは、教員の方の書き込みが多いなーという事です。それだけ実践の場でも活用できるアイデアだという事でしょう。★1つの評価をされている方が1名だけいらっしゃってその方は「教員用の絵本なんですね」と書いてありましたが、私はそうは感じませんでした。

だって相手は誰?と言ったら「子供」という事は変わりません。それが学校であろうが家庭であろうが何も変わらないんじゃないかなって思います。もちろん感じ方は人それぞれですから、否定することもありません。

ページ数は68ページで、絵本にしてはボリュームがあります。ただ普通の本としては少ない。この辺りをどうとるかは個人差が出るかなと思います。大切なのは、この本をどのような目的で利用したいかです。発達障害や子育てのことを学びたいという方よりも、気軽に読めるポエムのようなものを求める方に特にお勧めできるかと思います。学びを深めたいと感じる方は、本より資格学習をしてしまう方が効率がよく得られるものも多いと思います。

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【まとめ】子育てや発達障害に悩んだらこの絵本「ぼく、わたしのトリセツ」

今回は初めて絵本のご紹介をさせて頂きました。いかがだったでしょうか。価格も1,100円とお手頃なので、気軽な気持ちで購入できますね。

子供の発育を促すために大切なことは、保護者や先生、支援士のメンタルが安定していること。子供を取り巻く大人の精神が、不安定だとどうしても子供も不安定になりがちです。赤ちゃんを見ればわかりますが、子供は大人の感情を敏感に察知しています。知識を得たり、吐き出せる場所を作ったり、癒しを得たりして、自分自身を安定させていく。

この絵本は、その一助になれる可能性があると感じました。

最後までご覧いただき有難うございました。

外部リンク
「ぼく、わたしのトリセツ」販売ページ|Amazon