【5歳・6歳児ママ必見】通常学級に入れることが発達障害児にとって最善か?

未就学期に発達障害が疑われたり、診断されると保護者が一番考え込んでしまうのが、通常学級に入れるかどうかという問題。ここで通常学級に入れることができれば大丈夫。でもそうじゃなかったら将来が不安とまで考えている方もいるかもしれません。

今回は通常学級・特別支援学級・特別支援学校・通級について、それぞれのメリットとデメリットを紹介していきます。

発達障害児が対象となる学校や学級の種類

まずはどのような種類があるのか確認をしていきましょう。言葉が似ているためちょっとわかりにくく混同して記憶されている方もいらっしゃるかもしれません。ひとつずつ整理して特徴とともに覚えていきましょう。

  • 通常学級
    いわずとしれた通常学級。1クラス30名程度で構成されており、一斉授業を受けるタイプの学級です。児童の多くがこの通常学級に通っておりこのスタイルが「普通」という認識を持たれている方も多く、発達障害児の保護者も通常学級に入れられるよう必死になる方が多いかと思います。

  • 通級指導教室
    位置づけとしては通常学級と特別支援学級の間というイメージです。基本的には通常学級に通うものの、週に1回や2回通うことができる特別支援のための教室です。通級指導教室はすべての小学校に設けられているのではなく、数校に1校の割合で設けられており、そこに放課後通う形になります。

  • 特別支援学級
    こちらは通常学級と同じ学校内に設けられている、心身に障害を持つ子のための少人数制の学級となります。自治体や学校によって呼び方やクラス編成はことなりますが、通常学級よりも少人数であり10名前後で1名の先生が付くことが多い学級。重度の障害者は含まれないことが多いです。

  • 特別支援学校
    心身に障害を持つ子供たちのための専門の学校。いわゆる普通の学校とは全く別の障害児専用の学校です。以前は養護学校と呼ばれていたため、こちらの方が保護者にとってはなじみ深いかもしれません。1クラスあたり数名で構成されている場合が多いため、教員の目が行き届きやすいです。

以上が発達障害児が対象となる学校や学級の種類となります。一概には言えませんが、障害の重さによって下記のような分け方が出来るかと思います。

メリットとデメリットは?

上記で紹介した4つにはそれぞれメリットやデメリットがあります。一般的には

「通常学級に入れるのが良い」

と考えている方が多いようですが、それは発達障害の特性にもよりますし、どの程度重度なのかによっても異なるため一概には言えません。保護者の気持ちは痛いほどわかります。当然我が子が通常学級に行ってくれた方がホッと胸をなでおろすことが一時は出来るかもしれません。しかし、その後のことを考えてみましょう。例えば、あなたがプログラミングをこれから学ぼうと思っていた時に、スーパーエリート軍団のプログラマーが通う学校に行って、一緒に学んでいきたいと思いますか?それとも同じように初心者もいる中で学びたいと思いますか?これと同じような事です。そのため冷静に、それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。

通常学級
メリット・様々なクラスメイトと関わり合いが持てる
・発達障害というレッテルを貼りにくい
・自然と周りの子の能力に近づこうとする
・中学以降の学校選びの選択肢も広がる
・就職先の選択肢も広がる
デメリット・集団生活になじめない
・友達関係で悩みが尽きない
・自分だけ違うという違和感を覚える
・一斉授業についていけず学力低下
・「出来ない」自分を認識しやすい

一般的に良いと言われる通常学級でもこのように、デメリットがかなりあります。通常学級では「集団行動が出来るか否か」ここが非常に重要視されます。そのため発達障害の中でもADHDの特性が強く出て、集団行動の輪を乱す行動が顕著である場合は、本当に判断が難しいところになります。

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実は皆さん「学力」によって学級や学校を選ぶと勘違いされていることがあるのですが、それと同じくらい大切なのがこの集団生活を営めるかどうかという点です。通常学級に入れるために5歳ころから必死でひらがなや数字を覚えさせようとされる方がいらっしゃいますが、それと同時に集団生活時の特性も見ていく必要があるのです。

通級指導教室
メリット・通常学級の良い部分と特別支援学級の良い部分を併せ持つ
デメリット・学校内にない場合が多いため保護者の送迎が必要になる
・週に1回程度ではあまり解決に繋がらない場合も

比較的新しく設定された教室であるため、通常学級と特別支援学級の良いとこどりをしたとても良いシステムだと思います。保護者としても「通常学級にはやっぱり入れたい!でも療育の部分が何もないのは心配」という方が多いでしょう。そういう声にぴったりなのがこの通級指導教室と言えるでしょう。

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私個人としては、本当に良い仕組みだと思います。デメリットとしては保護者による送迎の必要がでてくるというものがありますが、今の小学生たちは多くの子どもが習い事に行くにも送迎が当たり前になりつつあります。そう考えるとそこまで大きなデメリットとは言えないのではないでしょうか。さらに最近では、通級指導教室が各小中学校に作られる動きが進んでいます。完全に普及するには時間がかかるかもしれませんが、状況は良い方向へと変わっていきそうです。

特別支援学級
メリット・通常学級の子たちとも一定の交流が持てる
・障がいに応じた個別の対応をしてもらいやすい
・兄弟がいる場合、同じ学校に通える
・適切な療育を受けることができる
デメリット・障がい専門の教員が付くわけではないので教員により対応に差がある
・クラスが全学年を通して1,2クラスしかないことが多い
・学年ごとの学習がしにくい面もある
・からかいの対象になりやすい

通常の学校内に設けられている特別支援学級に通う子は、皆障害を持った子であることから、特性が比較的強く出ている子が通うことが多くなります。自分の子もそうである場合それはある意味安心感にもつながります。教員も義務教育の教科をすべてこなさなければ!という想いよりも、ひとりひとりの支援をしなければという感覚で当たってくれるため、むげな対応をされることは減るでしょう。しかし、このクラスの担当をするためには〇〇という資格がなければいけないという決まりがないため、専門知識の薄い教員が担当することもあります。担当の教員によって差が大きく分かれることになるでしょう。

またもうひとつのデメリットに「からかいの対象になりやすい」という点があります。これは仕方ない部分でもあるのですが、通常学級に通う子供たちと同じ学校に通うため、「支援学級に通っている=障害者=変な奴」という目で見てしまう子供もいるでしょう。モラルを覚えていく段階ですから致し方ない部分もあるのですが、被害を受ける子供の心には確実に傷がつきます。その結果発達障害の2次障害に繋がることも出てきます。そのため、無視できない問題点ではないでしょうか。

特別支援学校(養護学校)
メリット・教員が専門知識を有している
・学校内も障害者に合わせて作られている
・1クラスの人数が少ない
・障害者用のさまざまな特別授業が用意されている
デメリット・障がいのない子供との触れ合いが減る
・健常児と障害児という明らかな違いを認識する
・将来の選択肢が大きく変わってくる

特別支援学校に通うことになるのは、身体的な障害や精神的な障害、重い発達障害の子供たちです。そのためどうしても多様性という面では減少してしまうのは否めません。しかし障害に関するプロフェッショナルな人が教員になるため、子供に最適な教育を施してくれる点は安心が出来ます。学校内や学校で用意されているプログラムもすべて、障害者のための物であることから受けるべき内容を適切に受講できる点は良い点だと思われます。

以上のようにメリットとデメリットがあります。当然こちらの想いだけで全てが決められるわけではありません。具体的にどのタイミングでどのように学級や学校を決めるのでしょうか?

就学時検診で道を決める!

各自治体では年長の年の秋に「就学時検診」というものが行われています。これは翌年の4月から小学校に上がる予定の子供を対象にした検診で、下記の検査や検診を行います。

  • 身長測定
  • 体重測定
  • 発達検査
  • 内科検診
  • 歯科検診
  • 眼科検診
  • 耳鼻科検診

これ以外にも自治体によって検査・検診する内容があるかもしれませんが、代表的なものは上記になります。これらの結果を受けて、就学指導委員会の方から「特別支援学級の方が良いかもしれません」などと提言をしてくれる場合があります。ただこれはあくまで提案・提言であって強制力の伴うものではありません。しかしこの時に初めてこういうことを言われると保護者としてもショックでしょう。人によっては感情的になってしまうこともあるかもしれません。

そのため私は常々伝えていることがあります。それは「正しい知識を得ておく」ということです。このブログをご覧いただくこともその一つの方法だと思いますし、私がお勧めしているのは資格の取得です。発達障害や子育てに関する資格というのは沢山あります。そのすべてを取ったほうがいいなどとは言いませんが、いくつか挑戦しておいて損はないと思います。資格の良いところは裏付けがとられている知識である点、そして体系的に全般の知識を得られる点です。少し話はそれてしまいましたが、お子様の大切な将来を決める保護者が子育てや発達障害についての知識を一定入れておくことは大切だと思います。

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【まとめ】通常学級に入れることが発達障害児にとって最善か?

以上で、今回の記事を終了にさせて頂きます。

一般的には「通常学級」がベストと思われていますが、それは本当でしょうか?というきっかけづくりにしていただければと思います。私は何がベストか。。。といわれると分かりません。子供の特性や保護者の考え方にもよるのでその答えは出すことができません。しかし、一つ冷静に考えて頂きたいのは

「通常学級に入れたいと思っているのは本当に我が子を思ってのことなのか?」

このことです。今まさに考えている方にとっては、嫌な言葉に聞こえてしまったかもしれません。しかし誤った選択をすることで傷つくのは子供です。その結果保護者である皆さんも深く傷つくでしょう。そういった連鎖を止めるためにも、この記事を書きあげました。長くなりましたが最後までご覧いただきありがとうございます。

外部リンク
一般社団法人 人間力認定協会 児童発達支援士