国家資格じゃないと意味がない?民間資格を取得する意味とは

資格には大きく分けて国家資格と民間資格があります。もう少し細かくわけると公的資格というものもあるので、ざっと分けると3種類あると言えるでしょう。たまにこのような意見を耳にします。

「民間資格なんて取っても意味がない!」

この言葉は本当なのでしょうか?今回の記事ではそのあたりについて解説をしていきます。私は教育業界で10年以上働いているので、お客様や子供に資格取得を勧めてきた立場です。そこから見えてきた資格の真実について解説をしていきます。

3種類の資格の違いや特徴

まずは国家資格・公的資格・民間資格についてどういった違いや特徴があるのかを確認していきましょう。

国家資格公的資格民間資格
認定団体官庁、商工会議所民間団体、学校
難易度バラバラ
信用度バラバラ
優位性バラバラ

まるでふざけているような感じになってしまいました。が、いたって真剣です。民間資格の評価のほとんどが「バラバラ」となったのは、運営する団体にすべてが左右されるからです。国家資格や公的資格はその点一定の基準があるため、粗悪なものというのは基本的には存在しません。しかし、民間資格の場合は、比較的気軽に資格を作ることが出来るため、粗悪な資格があるのも事実。だからと言ってすべてがそうかと言われればそうでもなく、有名で就転職時に有利と言われる資格も多数あります。

国家資格は誰もが認める資格

国家資格は法律によって定められているものであることから、最も権威性があり信頼性も高いということが出来ます。その分一般的には難易度も高く、履修期間も長くなる傾向があります。さらに国家資格を取得するには「受験資格」というものがあり、学歴や経歴が必要となる場合が多いのも特徴です。

主な国家資格

  • 医師
  • 薬剤師
  • 看護師
  • 保育士
  • 教員
  • 調理師
  • 弁護士
  • 言語聴覚士
  • 税理士
  • 行政書士
  • 社会福祉士
  • 介護福祉士
  • あん摩マッサージ指圧師
  • はり師
  • キャリア・コンサルティング技能検定など

外部リンク
国家資格一覧|資格キング

公的資格の立ち位置とは

意外と紛らわしいのが「公的資格」と言われるものです。こちらは「官庁のお墨付き」をもらっている民間資格だと思ってください。本来は民間資格であるにも関わらず公的資格として認定してもらったり、称しているのはその方が優位性や信頼性をアピールできるからでしょう。うがった見方をすると、公的資格は国と繋がっている団体が多いとも言えます。

主な公的資格

  • 簿記検定
  • 秘書検定
  • カラーコーディネーター検定
  • 手話通訳士
  • ケアマネージャー
  • 実用英語技能検定
  • 准看護師など

民間資格を取得する意味はある!

ここまでご覧いただきお分かりいただいたように、3種類の資格がある中でもっとも基準があいまいで、評価が難しいのがこの民間資格です。

先ほども述べたように、粗悪な資格もありますし良質な資格もあります。もし粗悪な資格にあたってしまえば、冒頭で紹介したように「民間資格なんて意味がない」ということに繋がる可能性もあるわけです。

ちょっと話はそれ、物凄く個人的な考え方なのですが「民間資格なんて意味がない」という人は、多くの場合「国家資格」を保有している人、もしくは高学歴の人だと思います。それはなぜか。人間心理ですが「自分の取ったものの価値を高めたい」からです。そういう人は「資格や学歴、経歴こそが大切」と思われている方が多いです。当然そういった側面もありますが、その考えでは「これから頑張ろう」という方のやる気をそぐことしかできません。私は人間には無限の可能性があると信じています。シニアになっても民間資格を取って自信をつける!そういう生き方も素敵ですね。

余談が長くなりました。では、ここからは民間資格を取得する意味について根拠を紹介していきます。私は実際に企業の取締役として面接を担当することもありますので、その時に感じている事。また教育業で自分たちも他社の資格を取り扱っていることの経験から根拠を紹介します。

主な民間資格として、TOEIC・MOS資格・医療秘書技能検定・産業カウンセラー・メンタルヘルスケア検定・インテリアコーディネーター・アロマテラピー検定・トリマー・ソムリエなどがあります。数は数えきれないほどありますので、ここで紹介したものはほんの一部となります。

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就転職時に一定のアピールになる

まずは就転職時に役立つのか?という部分に対する回答です。この点に関しては、面接官を務めていた経験からお話ししましょう。

結論としては、民間資格であれば一定のアピールには十分なり得ます。ただし、資格を持っているから就職が決まるという話ではない点に注意をしてください。この点は国家資格であろうと、公的資格であろうと一緒です。

例えば国家資格を10個取得している方がいたとします。でもその人には、心がなく仲間と一緒に働くことが難しく、社内の輪を乱す可能性が高いと思えば当然採用しませんよね。東大をでていたとしても同じ。結局企業というのは、利益を最大限出すことを目的としていて、そのために大切なことは何なのかを心得ているのです。そこに登場するのは資格ではありません。あなたの人柄であったり、雰囲気であったり、人間力というものなのです。それを抜きに採用云々は語れません。

次はこういうパターンを想像してみましょう。人柄では全くの互角が二人がいました。そのうち1名は業務に関連する民間資格を持っている。もう1名は特に何も持っていない。だとしたらどちらを取りますか?他の条件が同じなのであれば民間資格を持っている人を取るでしょう。民間資格に限りませんが、資格の意味はこういった部分で現れます。

また企業側は「未経験かどうか」という点も結構気にします。今の不景気の時代では、新人教育を丁寧にやれる企業は少ないはずです。人材もギリギリの状態のことが多いため、即戦力を求めている企業が多いのではないでしょうか。そういった時に重要視されるのが「経験者」なのです。経験者かどうかはどうにもコントロールできませんから、こればかりは仕方ありません。しかし少しでもそれをカバーできるのが資格のいいところ。経験はなくとも、その分野の専門知識を学んだと分かれば、面接官としては安心してその人を採用できることでしょう。

学歴・経歴に左右されず取得できる

国家資格にはほとんど受験資格として学歴や経歴、所有している関連資格などの条件があります。当然学生のころから「将来はこの道で」と考えていた方にとってはプラスなのですが、そうじゃなく大人になってから学ぶことが好きになり、道を変えたいと思った人には結構厳しいハードルになります。

しかし民間資格の多くは受験資格というものを設けいていないものが多いため、過去にとらわれず挑戦することが出来ます。早いものですと1日の研修を受けるだけで資格がとれちゃうというものもあります。こういうものが悪い資格とは言いませんが、一般的にはこういう資格があるがために「民間資格は意味がない」と言われてしまうのかな?と感じたりもします。繰り返しますが、そういった資格もれっきとした資格です。一概に悪いとは言えません。

他の資格取得のきっかけとなる

これは今紹介した「学歴・経歴」の部分と通じる話しです。国家資格を取ろうにも「実務経験」で引っかかったり、「保有資格」で引っかかったりすることが多いものです。そこでまずは関連性の高い民間資格を取得して、その資格をきっかけにその業界に就職をする。そこで2,3年の実務経験を得ることで、本来目的としていた国家資格に挑戦する!このような方法になります。実務経験が長ければ学歴が免除されるような国家資格もありますので、そういった細かい部分まで調べてから取得の計画を立てられると良いのではないでしょうか。

技能(専門知識)が習得できる

ここに関しては、ほとんどの民間資格で享受できるメリットだと思います。国家資格は比較的広い範囲の勉強をしていく必要があるので、履修時間も長くなるのですが、民間資格は「狭く深く」学べる資格が多いため、専門知識や技能の習得には向いていると思います。

実際に「こうなりたい」「こうしたい」という目的が明確な場合は特に有効であると言えます。

民間資格のこういった側面をうまく利用して、「どうせ勉強するなら資格を取るか」という方は結構います。私どもが運営するパソコン教室でも資格は別に必要ないけど、どうせ勉強するなら資格取ってみようかなということでMOS資格を取得されるかたが多いです。むしろそういう方の方がおおいかもしれませんね。

この考え方、私は大正解だと思っています。ネットや書籍、youtubeなんかでも勉強は出来ます。しかし、資格を通じての学習と圧倒的に違う点があります。それは体系的な学びが出来るかどうかという点。民間資格であっても資格として認定させるためには、どこからどこまでやるべきか、根拠がすべてに揃っているかなど調査が必ず必要となります。そういった裏付けをしたうえでまとめられた資格と、よく使う部分だけを教えてくれるネットの情報やyoutube講義では、得られるものが違うのです。これは教育業に10年以上従事している私が言うので間違いありません(笑)

当然10万を超えるような高額な民間資格であればそうもいきませんが、3,4万の資格であれば、書籍を数冊買ったりネットで独学で勉強するよりは、ずっと費用対効果が良いのではないかと思います。

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国家資格が存在しない業種もある

国家資格が存在しない業種もあります。その業種では当然民間資格も有効であると言えるでしょう。私がお勧めしている児童発達支援士や発達障害児支援士といった資格は、発達障害関連の資格でとても人気がありますが、発達障害の分野の国家資格は現時点では存在しません。近い資格としては「言語聴覚士」があるでしょう。しかし言語聴覚士は話す聴くという部分に特化しているため、発達障害の特性が云々という内容ではありません。こういった比較的新しい分野の知識に関しては国家資格がないため、民間資格が有効になることがあると言えます。

外部リンク
発達障害児支援の代表資格|児童発達支援士

良質な民間資格を選ぶ基準

ここまでで民間資格にも取得する意味があることがお分かりいただけたでしょう。次は良質な民間資格を選ぶ基準を紹介します。

運営団体を確認する

最も大切な基準は運営団体を確認することです。確認と言っても今の時代ほとんどの団体はHPを持っていますので、HPがあるのは当たり前です。HPの中で何を見ればよいのでしょうか。私は「生きている感・動いている感」が大切だと思います。HPも日々更新されているようなページは「生きている」感じがあると思います。HP内に「最新情報」などが紹介されていればその更新日がいつになっているのか。極端な話、更新日が1年前だとしたらちょっと不安ですよね。

そしてこのことからもう一つ大切なことが見えてきます。それは「最新情報」のような日付がわかる情報が掲載されているかどうかです。運営団体としてもHPの更新はちょっと面倒でしょう。ですから、まじめに運営されていない団体の場合、HPに日付がわかる情報を記載すると面倒だなと考えるわけです。その結果、日付が掲載されている情報を削除していく。冷静に考えれば当たり前ですよね。こういった部分でもその団体の状況というのはよくわかりますから是非一つの基準にしてみてください。

【確認ポイント】
・最新情報が更新されているか
・日付がわかる情報が掲載されているか

SNSを確認する

次の確認方法はSNSの利用です。大丈夫です。皆さんが投稿する必要はありません。見るだけでいいのですすぐに確認できるでしょう。SNSの中でも特にTwitterが良いでしょう。Twitterでその団体が情報を発信しているかどうか。また最新情報はいつになっているのか。そしてフォロワーの数は何名か。この辺りがポイントになります。フォロワーの数に関しては、1,000とか5,000というのはこういう資格団体の場合はあまり見ませんので、100以上かどうかくらいでいいと思います。100以上のフォロワーがいれば最低限の安心感はあります。100だと身内だけでフォロワーを増やすという汚い手は使えません。20程度までならそれが出来ちゃいますけどね。

後はSNS上で口コミが流れているかどうかも検索してみるといいでしょう。TwitterもInstagramもアプリ内で検索が出来るのでそこに受講を考えている資格名をそのまま入れてみる。その検索結果で盛り上がっているかどうかとか、実体がしっかりとある団体かどうかわかるでしょう。当然良い口コミも悪い口コミもあるでしょう。しかし一つ言えるのは、口コミがない資格が一番まずいと思ってください。それだけ受講者が少なく、もしかしたら実体がないかもしれないからです。当然悪い口コミしか出てこないってのも良くないですね。ただSNSではいろいろな方がいますので、悪い口コミも最低限は目にするでしょう。あとは比率の問題で、良い口コミ以上に悪い口コミが見受けられるのであれば、ちょっと注意が必要という感じですね。

【確認ポイント】
・SNSで運営団体の活動状況を確認する
・資格の口コミを調査する

最後は内容次第!

最後は、細かなことを言わず「内容があなたにあっているかどうか」です。

どんなに良い口コミがあっても内容があなたの求めるものでなければ意味がありません。逆に悪い口コミが目立つ資格でも、あなたが求めていたことにぴったりはまるのであれば受講の意味は見いだせるでしょう。そういった意味で、今自分が何を求めているのかというのが最後は一番大切だと思います。

【まとめ】国家資格じゃないと意味がない?民間資格を取得する意味とは

以上で「資格は国家資格じゃないと意味がない?民間資格を取得する意味とは」についての記事を終わりにします。

ここで紹介したのはあくまでも私見となりますが、私は面接官や教育業に従事していることからリアルな情報に仕上げられたのではないかと考えています。個人的には「民間資格であっても十分に意味がある」と思っております。皆様の頑張ろう!やってみよう!を応援したいと思っています。

最後までご覧いただきありがとうございました。