【発達障害児の家庭支援】1日の予定表を作って貼りだそう

発達障害児をもつお母様方の中には、毎日毎日同じことを子供に言うのが本当に疲れると思われている方も多いでしょう。そのお気持ちよくわかります。本当に毎日全く同じことを言っているのにうまく出来ない。そんなことが多いですよね。そこでお勧めなのが1日の予定表を作り、貼り出してそれをもとに行動をとらせる方法です。これも一つの療育になりますので、一緒に具体的な方法を確認していきましょう。

【発達障害児の家庭支援】1日の予定表を作って貼りだそう

発達障害児は、心が不安定になりがちなものです。その結果、人と会うのが嫌いになったり、自らのことも嫌いになって行ったりします。そういったことがないように、子供たちのメンタルを安定させるための工夫というのを心がけていきましょう。

その一つが「予定表を作って貼りだす」ということです。ココをしっかりとすることで、今まで言うことを聞かなかった子がいうことを聞くようになった!とお母様としても楽になることが多々あります。

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生活の台本を”見える化”してみましょう

幼稚園や保育園、小学校での生活が始まると、ある程度毎日の生活パターンは決まってくるものです、しかし、発達障害の特性をもつ子供は、時間の経過を感覚的に体感することが苦手です。

そのため、「着替える時間か」「うがいをしなきゃ」「ご飯を食べる時間かな」「歯を磨こう」といった日常のルーティンを頭の中で順序だて、行動をすることが苦手であることが多いといえます。

そこで、1日の基本的なルーティングを予定表として家の中に貼りだしておくことが効果的です。その時のポイントは、イラストを活用してイメージをとらえやすくすることです。発達障害の特性をもつこどもたちは、言葉とイメージのリンクが苦手である場合が多いのです。なのでなるべくイラストをふんだんに使って1日のルーティーンをまとめてあげましょう。

予定表は子供と一緒に作りましょう

予定表を作成するときには、親が勝手に作成するのではなく、子供と一緒に作成することが大切です。これは発達障害児の特性を持つ子供だからということではなく、何か決めごとを作成するときには、必ず子供にも参画させます。

保護者が一方的に決めたルールを子供に守らせるというのは、ちょっと平等感がありませんよね。それでは子供も守ることができません。根本的な部分で喧嘩が勃発することがよくあります。

そこで作成時は「1日の始まりはまず何かな?」「次は?」という具合に問いかけながら一緒に作成します。もちろん年齢や特性によって対応できる範囲は変わるでしょうが、一緒に作成した!という既成事実が重要です。

時間を意識させ、守らせるための工夫は

イラストをふんだんに使った予定表を貼りだすと、やるべきことはわかった。という段階にほとんどの子供はなります。しかし、その多くの子供たちは「でも、時間を守れない・・・」ということが多々あります。

そのため先ほど紹介した予定表に、時計を追加しましょう。時間をかくのではなく、時計のイラストを活用して、時間をイメージさせる。これがポイントです。

このようにすることで、発達障害の特性を持つ子によくみられる「作業を途中で打ち切れない」という部分をカバーしていきます。

ここで、少しだけ話を脱線させますね。

発達障害の特性をもつ子供の中には、一度やり始めたら最後までやらないと気が済まないという特性を持つ子がいます。これは見方を変えると「あり得ないレベルの集中力とこだわり」がある証拠です。

これっていけないことでしょうか?これからの社会を生き抜く際、今から紹介するAさんとBさんどちらがつよいでしょう?

Aさん:毎日のやるべきことをきっちりこなすことができる。ただ何か突出したものがあるわけではない

Bさん:毎日のやるべきことに多少抜けがある。しかし、圧倒的に突出した特技を持っている

いかがでしょうか?恐らく9割の方はBさんのほうが、社会に出たときに活躍するんじゃないかなと思われたことでしょう。そうですね、今は昭和時代とはちがい、ひとりひとりが与えられたことをただこなすだけでよい時代ではなくなりました。

それはなぜか。シンプルに不景気が続いているからです。景気がイケイケどんどんだったバブル時代は、「普通」でも給料が良かった。しかし今はどこの企業も軒並み苦労しています。そして今後も日本はそう簡単には立ち直ることはできないでしょう。それは人口が減少傾向だから。特に若者層が少なく、高齢者が多いからです。

つまりそんな大変な時代を生きていく、お子さんには「普通」になってもらうのではなく、一芸に秀でた子になってもらったほうが、将来をみたときに強くなるでしょう!

どうしても”今”をみると、当たり前を当たり前にやってくれて、トラブルがないほうが”楽”と思うでしょうが、冷静に将来まで見通すと、一概にそうとは言えないことがわかると思います。

外部リンク
発達障害児支援の人気資格|児童発達支援士公式サイト

【まとめ】1日の予定表を作って貼りだそう

以上となります。

こちらは簡単な療育方法のひとつにもなりますので、是非実践してみてください。ただだからと言ってすぐにルールを守れるようになるかどうかは別の話です。少しずつ少しずつ亀の歩みでもいいので改善が見られればOKです。あまり自分を追い込みすぎないようにされてください。子育てはまだまだ長いのですから。