メンタルヘルスに役立つ資格4選 学び方と活かし方とは?

現代社会を生きていく上で避けては通れない「ストレス」。人間関係によるもの、仕事のプレッシャーからくるもの、家族間の悩み、お子さんがいる方は育児の悩み、若い方は将来に対する悩みなど、私たちが生きていく上で様々なストレスと一緒に過ごしています。

このストレスは日々、私たちの「心」へと影響を及ぼしています。これが積み重なることでメンタルヘルスが悪化して、場合によっては精神疾患といった大きなものへとつながってしまうことがあります。ストレスと上手に付き合うために、メンタルヘルスに関連する知識やスキルを学べる資格取得を通じて、体系的に学ぶ方が増えています。

今回は、誰でも受験することができる「メンタルヘルスに役立つ資格」を紹介していきます。

 

おすすめの資格1.メンタル心理カウンセラー

メンタル心理カウンセラーは、日本能力開発推進協会(JDPA)が認定している民間資格です。メンタルヘルスに関する資格の中でも一番知名度が高いと言える資格です。心理学の基礎理論から心理カウンセリングの技法、ストレスや不安、悩み、うつなどへの理解を深め対応していくための方法、メンタルケアの実践方法などが幅広く学ぶことができます。

基礎理論から学ぶことができるため、心理学などに触れたことがない、様々な情報がありどこから触れていけばいいか分からないといった方におすすめの資格と言えます。ただし、メンタルヘルスに関する総合的な知識というよりは、心理学の知識やカウンセリング理論を主に学ぶため、心理学や心理カウンセラーに興味がある方や心理カウンセラーとして独立したいといった方におすすめです。

取得後は、家庭や職場でのコミュニケーションなどに活かすことができます。心理面の悩みはもちろん、日常生活から社会生活まで様々な場面で活かすことができます。また、大学の4年間のカリキュラムの中から、実践現場で必要とされるものを厳選されているため、学校に通うのが難しい方でもおすすめできる内容となっています。

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外部リンク

参考:一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)認定メンタル心理カウンセラー

 

おすすめの資格2.メンタルヘルス支援士

メンタルヘルス支援士は、一般社団法人 人間力認定協会が認定している民間資格です。精神疾患を持つ方や、発達障害を持つ方、メンタルヘルスに不調をきたしている方に、どのような働きかけをすると、メンタルヘルスを良い状態へと促せるのか、悪化を防ぐための方法などを体系的に学ぶことができる資格です。

そのため、身近な人が精神疾患で悩んでいる、精神疾患を未然に防ぎたい、メンタルヘルスを向上させたい、心理学テクニックなどを学びたいといった方へおすすめの資格です。また、発達障害と精神疾患の関連性についても取り扱っており、発達障害に関連する知識を深めたい方にもおすすめと言えます。

この資格講座は2025年に認定が開始されたばかりの資格です。そのため、精神疾患や発達障害に関する最新の情報や統計などを学ぶことができます。この分野は研究が進むにつれ、症名や統計データ、考え方などが日々変化していきます。そのため、最新の情報を学べるという点はとても大きなメリットと言えます。

ですが、新しいものは実際に受講された方のレビューや評価などが見つからないというデメリットもあります。そのため、自分に合っているかどうか、学びたいものが学べるかどうかが分からないといった点で悩むことがあります。詳しい内容などに関しては、認定団体である人間力認定協会の理事長ブログにて紹介されていますので、気になった方はこちらをご覧ください。章構成や費用、サポート体制、教材イメージ画像などを確認することができます。

外部リンク

参考:人間力認定協会 理事長ブログ メンタルヘルス支援士資格の内容や試験概要をご紹介

参考:人間力認定協会 メンタルヘルス支援士

 

おすすめの資格3.メンタルヘルス・マネジメント検定

メンタルヘルス・マネジメント検定は大阪商工会議所、施工商工会議所が主催、認定している民間資格になります。この資格は、働く人たちの心の不調を未然に防止し、活力ある職場づくりを目指して必要なメンタルヘルスケアに関する知識や対処方法の習得をしていく資格となっています。

コース内容が3つあり、一般社員の方へ向けたセルフケアコース(Ⅲ種)では、自らのストレス状況を正しく把握し、早期に不調に気付くことを目標としています。管理職の方へ向けたラインケアコース(Ⅱ種)では、自分だけではなく部下が不調にならないよう配慮する方法や、不調に陥った場合の対応を行うことができることを目標としています。幹部陣や人事労務管理スタッフへ向けたマスターコース(Ⅰ種)では、自社の方針などに合わせてメンタルヘルスケアの計画、各スタッフとの提携や、従業員への教育などの立案企画、実施などをできることを目標としています。もちろん、自由にどのコースを選ぶこともできますので、自分の目標に合わせて取得するコースを決めていくのが良いでしょう。。

ビジネスにおいて活用し、仕事へと役立てていきたいと考えているのならば、こちらの資格がおすすめだと言えます。

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外部リンク

参考:大阪商工会議所、施行商工会議所 メンタルヘルス・マネジメント検定

 

おすすめの資格4.メンタルケア心理士

メンタルケア心理士は特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会が認定している民間資格になります。ここまで紹介した他の資格とは違い、前提試験があります。文部科学省後援「こころ検定」という検定資格の2級に合格し、その後メンタルケア心理士の取得へと進むことができます。そのため、他の資格と比べてハードルが高いように感じますが、内容としては精神医学の基礎やカウンセリングの基本となる技法など基礎となるものから学んでいくことができます。

名前に「心理士」とついていますが、学ぶ内容としては心理学の専門家という訳ではなく、カウンセリングに関する基礎的な知識、心理学、精神医学、医学知識を学ぶことができます。医学知識は、心と身体の関係性を理解する上で必要な基礎知識を学びます。内容としては少し難しく聞こえるかもしれませんが、基礎的な知識を身に付けることができるため、心理学やメンタルヘルスなどに関して全く分からないという方でもおすすめの資格と言えるでしょう。

また、メンタルケア心理士を学びたいけど、こころ検定の2級は難しそうで少し不安・・・と感じる方もいらっしゃるかと思います。こころ検定では4級から始まっており、4級から3級では基礎心理学、2級からは応用心理学を学ぶことができます。自分の心についての理解を深めて、成長を図り、その後にカウンセリングやコミュニケーション向上のための基礎知識などを学んでいきます。まずは、こちらを学び、その後メンタルケア心理士を学んでいくのも良いでしょう。

受講するものが多くなってしまうため、費用がその分かかってしまいますが、自分の段階に合わせて少しずつ受けることができるのはメリットと言えるでしょう。

外部リンク

参考:特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会 メンタルケア心理士

参考:こころ検定

 

メンタルヘルスに関連する資格はどれを学ぶのがいいの?

まずは、自分の目標や方針を明確にしていきましょう。「入門編から1つずつ学びたい」のか「専門知識を学びたい」のか、「比較的短時間で学び終わるボリュームのものがいい」のか「時間がかかってもいいからボリュームがあるものがいい」のか等、自分の目標や方針によって大きく変わります。

その後に、改めて紹介されているWEBページや、認定されている団体の公式HPなどを見ていきましょう。どのような理念でその資格ができたのか、その団体はどのような活動をしているのか、何かで問い合わせたことがあるならばその時の返信までの時間や、細かい言葉の使い方などを見ていくと良いでしょう。

また、ご自身の費用とも照らし合わせることをおすすめします。テキストを買って自分で学び、受講できるものから、講座を受講して試験を行うもので費用は大きく変わってきます。気になる資格に関しては、必ずチェックするようにしましょう。

2025年5月8日時点の参考価格

受講費用(税込)試験料金(税込)
メンタル心理カウンセラー68,800円~88,800円 ※キャンペーンで表示価格以上の値引き有5,600円
メンタルヘルス支援士35,200円5,060円
メンタルヘルス・マネジメント検定34,000円~39,000円5,280円~11,550円
メンタルケア心理士62,000円~73,000円7,700円

※上記の参考価格は各講座ページより引用しましたが、キャンペーンによって値段の差や、メンタルケア心理士は上記以外に登録料が必要なケースもありますので、必ず下記リンクより現在の価格などを確認することを推奨します。

外部リンク

参考:資格のキャリカレ メンタル心理カウンセラー資格取得講座

参考:一般社団法人 人間力認定協会 メンタルヘルス支援士講座

参考:生涯学習のユーキャン メンタルヘルス・マネジメント検定

参考:ヒューマンアカデミー メンタルケア心理士講座

細かい点にはなりますが、試験をどのように受けられる点などもチェックしておくと良いです。オンラインで受験できるのか、指定された場所まで行くのか、その場合は年に何回試験が実施されているのかなども変わってきます。

 

メンタルヘルスに関連する資格を活かすためには?

資格を取得したからそこで終わり。これでは学んだ意味が薄れてしまいます。自分が何のために学んだのかを思い出し、誰を支援したいのか、どこで学んだ知識を活かし、実践したいのかを改めて決めていきましょう。例えば、メンタルヘルスが不調になりやすい自分のセルフケア、職場で悩んでいる同僚や部下へ話を聞いたり適切な対応をする、ボランティア活動、相談窓口など実践する場は様々です。

いきなり他者に対する支援は難しい場合は、自分のセルフケアを行い経験を積み、次に身近な方への支援、そして他者へと段階を経ていくのが良いでしょう。ですが、自分にはこの方法が良かったから、他者にもこれが良い!あの人はこうやって解決したから、この方法は合っている!という考え方は危険です。人によって悩んでいる理由や悩み方、同じ症状でも症状の重さは大きく異なります。そのため、1人1人に合わせた適切な支援が必要になることを忘れないようにしましょう。

臨床心理士や公認心理士といった専門職ではないのですが、メンタルヘルスへの基本知識を学んだ支援者として、その学んだ知識を活かしていきましょう。

 

【まとめ】メンタルヘルスに役立つ資格4選 学び方と活かし方とは?

今回はメンタルヘルスに役立つ資格や、その学び方や活かし方などを紹介しました。それぞれの資格によって学べる内容や特徴などが違います。そのため、自分の目標や学びたい内容などを今一度確認し、自分に合った資格を選んでいきましょう。

そしてメンタルヘルスに関する知識を学ぶだけではなく、自分のメンタルヘルスを整えたり、身近で精神疾患など悩んでいる人や会社で悩んでいる人を支援したりと、実際に活かしていけると良いですね!

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