発達障がい児におすすめする自宅で出来る習い事 そろばん教室編

前回の記事にて発達障害の特性を持つお子さんにおすすめな自宅で出来る習い事を紹介させていただきました。今回はその中の1つ「オンラインそろばん教室」について紹介させていただきます。

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オンラインで習い事をするメリットとデメリット

まずはオンラインで習い事を行うメリットとデメリットを紹介していきます。

メリット1.教室に通わなくて良い

これは大きなメリットの1つではないでしょうか?発達障害の内の1つADHDでは忘れ物や失くし物が多いという特性があります。あれが無い!これを忘れてしまった!といった事を減らし、精神的な余裕が生まれます。また、通う必要が無いため時間的な余裕も生まれます。

メリット2.いつもと同じ環境で習い事を受けれる

新しい習い事を始めると、いつもとは違った場所で習い事を受けることになります。新しい場所で新しい事を始めるのは、大きな負担となってしまうことがあります。ですが、オンライン教室ならば、周りはいつも過ごしている自宅で、画面の中だけで習い事が行われているので、安心感があります。また、最初のうちは親御さんがそばで様子を見ながら応援してあげることができます。

メリット3.他者と直接関わる機会が少ない

これは少しメリットにもデメリットにもなり得るのですが、他者と関わることに拒否感がある方が少なからずいらっしゃいます。

オンライン教室ならば、基本的に関わるのは教えてくれる先生のみのマンツーマンのコースを選ぶことができます。ですが、他者と関わる機会が減ってしまうとコミュニケーション能力が伸びづらいというデメリットもあります。もしも、グループで活動しても平気な場合は、グループレッスンを選んでみるのも良いでしょう。

 

デメリット1.集団行動に必要なスキルが伸びづらい

先程メリットで挙げた1つと被りますが、どうしても同年代の子ども同士の関わりが減ってしまうため、集団行動に必要とされるスキルが伸びづらい環境になってしまいます。

ですが、これはグループレッスンを行っている場所を選ぶことも出来ます。また、先生とマンツーマンで指導を受けたい場合や、他者がいると集中出来ない場合などはメリットにもなり得ますので、お子さんの特性に合わせて選ぶようにしましょう

デメリット2.画面に集中できない場合がある

普段と同じ環境(自宅など)で習い事を行うため、どうしても画面に集中出来ずに周りにある物で遊んでしまう場合などがあります。

そんな時は、テレビなどにつないで画面を大きくしてみたり、習い事をする場所を自宅の中で決めておき、その場所には玩具や気が散る物を置かず、お子さんが集中しやすい環境を整えてあげることで改善される事があります。

デメリット3.先生との相性が悪い場合がある

これはオンラインだからという訳ではないですが、先生との相性が悪い場合があります。マンツーマンで行われる授業が多いため、先生との相性はとても大切です。子どもが習い事を楽しく続けるためにも、先生とのヒヤリングや対応、言葉のかけ方などは注意して見ておくようにしましょう。

 

そろばん教室が発達障がい児に与えるメリットとは

発達障害の中でも学習障害の特性を持つお子さんは、どうしても数の概念というものが分かりづらく、定着がし辛い特徴があります。対人コミュニケーションや国語、社会などの科目は問題がないのに、算数だけが出来ない場合もあります。

大人になると算数が出来ないことで仕事にも影響が出る場合があります。例えばお金の計算(レジのお釣り、お金の管理)や表グラフの作成など、どこまでも数字というのは生活と離せないものです。そのためにも子どものうちから少しずつ練習しておくと、何もしてない時よりも良い結果になるでしょう。

そこで練習におすすめなのが「そろばん」です。そろばんを使うことで数字という概念を視覚的に見ることができます。発達障害の特性を持つお子さんは聞いたことよりも見て覚えたり理解することが得意なことが多く、言葉で説明されても分からないことも、そろばんのように視覚的に示されることで理解が進む場合があります。

もちろん聴いて覚えたり理解するほうが得意という場合もあります。お子さんの特性に合わせて選ぶようにしましょう。

外部リンク

※認知特性とは 宮城県総合教育センターより

また、そろばんを使っていくうちに手先の運動や力加減の練習ができます。そろばんを使いこなすためにはそろばんの玉を素早く正確に動かすことが必要になってきます。使ったことがある人は経験があると思うのですが、意外と他の玉を触れたり一緒に動いてしまったりします。そのため、自然と少しずつ手先の発達が促され、力加減や手先の動かし方を覚えていくきっかけになります。

そろばんは集中力を身につける手助けもできます。もちろん最初は誰もが集中できる訳ではありません。ですが、そろばんを使って計算をするためには集中力が必要になります。繰り返していくことで集中力が身についていく手助けになります。

他にもそろばんにはワーキングメモリを向上させる可能性があるとの論文もあります。次の論文では発達障がい児に対しての論文ではありませんが、そろばんを使った子のワーキングメモリの向上が見られています。

外部リンク

そろばん訓練を受けた子供の聴覚作業記憶の評価

※リンク先は英語のため翻訳をしてお読みください

 

オンラインそろばん教室を選ぶ時に気をつけること

発達障害のお子さんを受け入れている教室でも、必ずお子さんの苦手なことやパニックになりやすいことなどが分かっていたら、それを伝えるようにしましょう。同じ発達障害を持っていても、1人1人特性が大きく違うため対応を変える必要があります。先生側もどんな特性や性格を理解することで、その子に合った接し方をすることができます。

また、先生との相性を確認するためにも体験レッスンを受けるようにしましょう。体験レッスンではどんな授業の進め方をするのか、どのように子どもと接するのか、どのくらいの人数でレッスンを行うのかなど様々な面を確認することができます。その後に話す時間などがあれば、不安に感じてる点なども伝えることができます。

また、そろばん教室だけに頼るということもやめておきましょう。そろばんだけでは症状の全てを改善することはできません。療育施設の利用、病院などかかりつけ医などを併用しながら、少しずつ能力を伸ばしていくことを目指しましょう。

焦りは禁物

そろばん教室が良い影響を与えることはありますが、当然習得までには人それぞれかかる時間が大きく変わってきます。健常児と比べなくとも、他の発達障害を持つお子さんと比べて遅い・・・と感じることがあるかもしれません。

そんな時についイライラして子どもに強くあたったりせずに、子どもの成長を見守りつつ応援してあげることが大切です。感情的に接してしまうと、子どもは嫌悪感を覚えやすく、習い事に対して嫌だとなってしまうこともあります。

もし、お子さんとの接し方や、発達障害のことを今よりも深く学びたい場合は、児童発達支援士という資格をおすすめします。

外部リンク

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【まとめ】発達障がい児におすすめする自宅で出来る習い事 そろばん教室編

ここまで発達障がい児におすすめするオンラインそろばん教室について紹介してきました。もし、計算が出来ないけどどうすればいいんだろうなどのお悩みがある場合は、基本的な計算能力の習得だけではなく、手先の運動にもなるそろばんをやってみてはいかがでしょうか?

お子さんとその親御さん両者が少しでも笑顔で毎日を過ごせるきっかけになると幸いです。